6/26(金)、江古田FLYING TEAPOTで開催された「AORの方法論」に、andifferentで出演してきた。
このイベントに出るのは今回で3回目になるが、毎回思うのは「ちゃんと音楽が流れている場所」だということ。派手さや分かりやすい盛り上がりとは少し違う、一音一音にちゃんと意味がある空気がある。
今回の対バンは、主催の鈴木慧さんとBossa De Velhoさん。
Bossa De Velhoさんは、ポルトガル語のボサノバで会場の空気を一気に整える。あの余裕のあるアンサンブルは、単純な技術ではなく、音楽の理解と経験の積み重ねから来るものだと思う。「間」をどう扱うか、その説得力が違う。
個人的に面白かったのは、ギターのマサさんのアンプの使い方。同じAER COMPACT60を使っているのに、アンプをモニターとして使い、DI OUTから客席へ送る構成。自分はアンプ自体も客席に向けて鳴らしているので、同じ機材でも思想が違うと音の出方がまるで変わる。この違いはかなり興味深かった。
鈴木慧さんは、カセットテープに録音した打ち込みをバックにしたAORスタイル。シティポップ的な質感の中に、あえてのローファイ。情報量が削られているはずなのに、逆に記憶を刺激する音になっている。あれは単なる懐かしさではなく、音の選択として成立しているのが面白い。
そして自分たち。
今回は、いわゆるカバー中心ではなく、オリジナル楽曲主体のセットにした。厳密に言えば、自分たちが書いた曲ばかりではないが、「CHIEKOが歌うこと」を前提に作られた曲たちだ。
これが想像以上にハマった。
カバーはどうしても「元の強さ」に対してどうアプローチするかになるが、今回の曲たちは最初からこちらに最適化されている。結果として、歌の説得力が段違いに上がる。CHIEKOのポテンシャルも、明らかにこちらの方が引き出せていた。
今後の軸として、かなり重要なヒントを得た気がしている。
もう一つ、今回改めて感じたのは「環境と音」の関係。
同じギター(Sadowsky Jim Hallモデル)とアンプ(AER COMPACT60/40)でも、会場が変わるとまるで別物になる。今回のFLYING TEAPOTはかなりデッドで、低音が出過ぎるとすぐに濁る環境だった。
結果として、音量とローを削り、リバーブも最小限にするセッティングになったが、本番で客が入るとまた吸われ方が変わる。最終的には、一度削った帯域を戻す判断になった。
こういう「その場でしか成立しない調整」は、正解がない。でもだからこそ面白い。むしろそこにライブの本質があると思っている。
そして、ちゃんと聴いてくれるお客さん。
盛り上がるというより、一曲ごとにリアクションが返ってくる。体と顔と目で返してくれる。この感じは、やる側としてはすごくありがたいし、音楽の密度が上がる。
やっぱりこの場所は良い。
今回も、学びの多い一日だった。
またここに戻ってきたいと思う。
♫ set list ♫
雨上がり(よだとおる)
魔法(よだとおる)
迷路(宮﨑慶三)
Shootin’ Star(Jigu)ソロ
変わりゆく街で(宮﨑慶三)
風のリズム(よだとおる)
旅路(藤井風)
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